門田はプロに入っても“球界の常識”を疑った。南海ホークスに入団した70年、コーチの指示で外野からの返球を何十回も繰り返していると、肩に激痛が走った。練習後、門田は誰もいなくなった風呂場で患部に水を掛け続けた。「肩を冷やしてはいけない」という迷信が蔓延っていた時代である。30分ほど経つと、ガラガラとドアの開く音がした。俯きながらノソノソと歩いてきた野村克也選手兼任監督は顔を上げるなり、「何をしとるんや」と叱責した。
野村克也が怒った「何しとるんや」門田博光との関係…170cmの無名選手が“歴代3位の本塁打数”を打つまで「飛んでくるな…」元同僚が語る“恐怖心”
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